コロナを経て気づいた、まちづくりにとって大切なこと

高山 古い街並み まちづくり

大変ご無沙汰しております。
前回の投稿いつだっけと見てみてびっくり、去年5月以来の投稿です。

ブログって一度更新が滞ると再開するのが難しいですね。。
2023年4月の春を気持ちよく迎えるべく今一度の仕切り直しです。

2022年3月に銭湯と宿をくっつけた法人を設立し、夏は色んな意味でばたつき、銭湯改装計画は流れ、明確な目標を設定しずらかったこの空白期間は本当に辛かった。。

そんな中でも2022年10月に待ちに待った国境が開き、想定していたよりも早いスピードでインバウンド市場は回復してきましたが、コロナ前と同じ過ちは繰り返すまいと、じっくりと事業の方針・自分なりに考えるまちづくりのあり方を整理できたのは大怪我の功名とも言えますね。

基本は知らんけどスタンスですが、少しずつ知らんけど、、じゃないっ!なことも織り交ぜていければなと。

まちづくりって何?と改めて考えてみました。

「経済」と「暮らし・福祉」のタイヤを持つ前輪駆動車

まちづくりは「経済」と「暮らし・福祉」、この二つのタイヤを持つ前輪駆動車だなと。どちらも動くためには必要だけれど、経済という前輪が福祉・暮らしを引っ張る役割を担い、その力を後輪へと伝えることで、地域って成り立つんじゃないかなと。地域の経済活動を力強いものへと強化・変化させて、その力を適切に後輪へと繋げる。この相互関係で街の暮らしは物質的にも精神的にも豊かになる。これがこの空白期間で辿り着いた考えであります。

「経済」は「外貨」を稼ぎ、「地域で循環」させることで成立する

以前にもこのブログで書いてましたが、地域の経済活動においては、この図が相変わらず全てを表現している気がしています。外貨(地域外から)を稼ぎ、中(地域内で)で循環させる。

観光が外貨を稼ぐ役割を十分に果たしていない中で、旅ナカ事業はまだ可能性あるよね、ってのが遡ること10ヶ月前の投稿のメッセージでした。事業を通して地域が外貨を稼ぐ有効な手立てって意味では旅ナカですが、観光客から徴収する税金もある意味観光による外貨を稼ぐ手段としては重要になってくると思われます。

高山ではこれから宿泊税に関する議論が本格化していきます。法定外目的税と呼ばれるものがどれだけ観光以外に充てられるかは勉強不足ですが、そもそも観光ってその地域の暮らしがあって初めて成立するよね?と解釈すると、何にでも使えるのでは・・と。個人的には宿泊税に加え、地域外資本が所有するコインパーキングに関しても同じ枠組みで税金とったら良いのにって思います。

とは言うものの「観光」が”従来の観光”のままであり、それを振興する限りは、稼ぐ機能としての役割をそこまで期待できないのでは?というのはまた別の投稿に。

旅ナカ事業への参入にあたって考えたあれこれ
2022年6月から訪日外国人受け入れが始まる!?のニュースが流れて、ようやく光が見えてきた観光産業。 とは言えBEFOREコロナ状態まで回復するには後2-3年かかると言われています。 それまでに / そこを見据えて、このままクラシカル観光を振興するのであれば、旅ナカしかないんじゃないの?というお話。

「観光」をしっかりと「儲かる観光」に変えることは必須ですが、中長期的なまちづくりのためには、”儲かる従来の観光”に加え、別の動力も必要になってくるなと。ではそれは何か?

「地域が儲かる観光」+ 長期を考えると「木」なんて如何でしょう?

「木」を中心に据えた産業集積(クラスタ)を作ること、飛騨高山を「木の町」に変えること。

この転換?強化?が、経済の前輪として中長期的に地域を引っ張っていくために必要なことだ考えています。木ってことは既存の家具製造・木工産業を強化するってこと?と思われるところはYESでありながらも+αの部分が未来を考えるとより重要な意味を持っているのではないか。

ま、その辺も別の投稿にて。

後輪の存在に気付けたことがコロナ禍最大の収穫でした。

まちづくりって経済だけでは成り立ってないなってのが、コロナ禍での最大の気付きでした。

日々の暮らしは僕が見えていた世界以上に多くの人の支えによって成り立っていて、彼・彼女らの暮らしに幸福感が伴わないと、地域としてはどんどん疲弊する。

今考えれば当然の事なんですけど、コロナ前はとにかく売って、儲けて、もっと売ってのサイクルを回すことに必死でした。が、無理矢理ブレーキを踏まれたこの3年もの間、結局支えとなってくれたのは、銭湯の常連さんであり、よく行くお店の店主であり、取り止めのない雑談に付き合ってくれる友人だったりした訳であります。

経済活動を介している・いないに関わらず、地域にはそこで暮らす人がいて、街っていうのはその集合体から成っている。んで地域の暮らしをより良いものへと変えていくことができるのはそこに住む自分達にしかできないことなんだよな〜、と。集合体が街を形成してるってことは、その人自身が誰かからの助けを必要としているのだとしたら、街の一部なんだから取り残すのは違う。

何を青臭いことを思われると思いますが、月間売上25000円を記録し、宿のお客さんを自動車でひき、多重債務の中かれこれ3年という月日を物理的に近しい人達によって助けられているとですね、否応なしに街を見る目と意識って変わるんです(他の人は知らんけど)。

前輪は構造変化を。後輪は自分たちでもまわせるんだという感覚を。

「経済」と「福祉・暮らし」

この二つをまわすのって、方法が違うなとも思います。

前輪は構造の変化が必要。この先100年を見据えたまちづくりを考えた時にどこにベットするかが問われ、街としての意思決定を下す必要があります。

一方で後輪は自分たちの手によって変えられるんだと考えられる当事者を増やすこと。小さな成功事例をひたすらに積み重ねていくことが求められる気がしています。

加えて情報の透明性だったり、経済との連携の仕方だったり仕組みを整えることも必要になってはきますが、まずは自分たちの暮らしは自分たちが変えていける、そう思える仲間をどれだけ増やしていけるかが、必要になってくるんじゃないかなーと。

ま、知らんけど・・・じゃないっ!

次回以降はこの投稿をもう少し細切れにして考えを整理してみたいと思います。


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