clubhouse memo – 全国通訳案内士の可能性

まちづくり

ごきげんよう。

最近はcup of teaの2号店、cup of tea ensembleが完成し、燃え尽き症候群、からの補助金という名の薬物を大量摂取し過ぎて副作用が発生。最後に確定申告の荒波に襲われた結果、燃え尽きた灰が大海を浮遊しているような日々を過ごしております。

最近はclubhouseなるサービスが娘の寝かしつけ & お風呂掃除のお供になっており、ぽっかりと空いた妄想スペースに多くの学びが詰められています。

clubhouseではインバウンド観光、地域創生文脈のルームを聴くことが多いのですが、そこで繰り広げられるトークがブログネタに最適ではないか!ということで、ブログ再開します。

インバウンドが止まって最もダメージを受けたのは通訳案内士かもしれない

初めてスピーカーとして参加させて頂いたのは、全国通訳案内士の白石実果さんにお誘い頂いた【これからの観光を考える】シリーズ。

国家資格でもある全国通訳案内士はその幅広い知識と溢れるホスピタリティでゲストをガイドするわけですが、国境が閉ざさればゲストは来ない。国内観光客がまだ需要として細々と残っている宿なんかより、実は最も影響を受けた業種なのではないかと。

そんな中でも早々にJAPONISMEというオンラインバーチャルツアーを立上げ、clubhouseでは英会話のルームを立ち上げるなど積極的に活動されててメンタル強えぇ・と只々感心するばかりでありました。

JAPONISME
We are a tour service that provides both virtual and in-person tours of Japan. Enrich Your life with meaning travel to Japan.

お招き頂いた回では、普段考えている”クラシカルな観光を振興する限りは地域経済へのメリットは少ない”ことを中心に日々考えていたことをお話したのだけど、そんなことよりも実は全国通訳案内士って地域経済にとってとんでもない可能性を秘めた存在だと気付いたのでありました。

全国通訳案内士はただのガイドにあらず

全国通訳案内士って国家資格だけあって求められるスキルは相当に高く、単に旗をヒラヒラ振りながら団体観光客の一団を各地の名所に連れてって、ばいばーい、ではない。

ゲストが日本にやって来てから、出ていくまで彼らの細かい要望に応えながら滞在を最高の思い出になるようなサービスを提供するプロってことを別の角度から見ると、大きく2つの特別な能力が備えられてるなと。

①コンテクストをふまえて伝える能力

ここは飛騨高山の観光名所である古い町並みです。
ここは江戸幕府の出張所でもあった高山陣屋です。

以上。では全国通訳案内士は成り立たないわけで。

その場所、モノの背景にあるストーリー、もっと言うとそこから見えてくる日本人の精神性やお国柄までふまえてゲストに各地の魅力を伝える能力。これって誰もができることじゃない。相手のどんな質問にも答えるということは、その何倍もの知識量だったり引き出しを準備していると言うことで、それだけでも素敵な能力であると思うのです。

②ゲストとの深い関係を構築する能力

そして、もっと注目すべきだと思うのは、この能力。

外国からの観光客が日本に滞在している中で最もパーソナルな関係を築けるのはアテンドしてくれる全国通訳案内士なのではないかと。

各地の事業者はその地にゲストが訪れてから次の地域へ移動されるまでの最大数日しかゲストとのタッチポイントが持てないとしたら、全国通訳案内士は朝も昼も場合によっては夜までゲストにアテンドし、時にはパーソナルなとこまで踏み込んでゲストと交流する。そうやって共に時間を過ごしていると一ガイドとゲストの関係性をこえて友人、はたまた家族みたいな関係にまで発展することだってあるのではないかと。

これ すごくないですか?SNSが発達し、世界中の誰にでも、どんな情報にもアクセスができる世の中になっても、世界の人々とここまでパーソナルな関係を日々構築できる機会を持つ全国通訳案内士。

地域として、彼/彼女らをもっと活かさない手はないのではないでしょうか、と。

地域は通訳案内士をどう活かせるか

「ストーリーを伝える能力」「強いエンゲージメントで繋がれた顧客ネットワーク」

この2つの特別な能力を地域経済にどう活かせるかを考えてみました。それは本来観光を振興した先に見据えていないといけないことにまで繋げられるのではないかと。

地場産業のアウトバウンド案内士

例えば地方都市において、中小企業が海外事業にもっと力を入れたいとなった時、自社リソースだけで営業・マーケティングができるでしょうか?

商品を機能ベースでアピールするだけでなく、その背景にあるストーリーまでも余すことなく伝える力。こんなスキルを持ち合わせた人材なら喉から手が出るほど欲しい・・でも常時雇用するお金はない・・ってのが現状だとしたら。

通訳案内士の本業は通訳案内士な訳で、稼働が落ち着いてる時の副業お手伝いで十分ではないかと。

事業者目線で言えば海外展開の支援をしてくれる有能な助っ人をスポットで得られる。一方通訳案内士にしたら複業 & 契約形態によってはベーシックインカムみたいに固定収入を安定的に作る機会になるのではないかと。

1社で雇用するには高過ぎるっ!のであれば複数社でシェアしても良いし。伝える能力を抜群に持ち合わせたこの人財、せっかく身近にいるんだしもっと活躍の場が地域にあるはず。

地場産業品のアウトバウンドマッチング士

家族のような関係性を築いたゲストのネットワークが世界中に広がっているとしたら、それはもう情報の宝庫。

全国通訳案内士がアテンドするゲストって、いわゆる富裕層と呼ばれる方が多いと思われるけど、そんな方々に地場産品をマッチングさせることができるのも顧客のパーソナルデータを持ち合わせた全国通訳案内士だからこそできるスキルではないでしょうか。

レストランの経営者がいれば地域の食材をアピールする・インテリアに使う家具をアピールする。地場産業が海外の展示会に出展する場合は、適当な顧客に直接案内を送る。

マッチング率が高い上に家族からそんなこと言われたら・・断れないっ!ってなれば、コンバージョンはめちゃ高くなるのではないかと思うのです。

観光なんてきっかけでしかない。「その時」を楽しんでもらうだけではもったいない。

やはり観光振興はどこまでいっても別の目的を達成させるための手段であって、観光自体が目的ではないなと。

飛騨を訪れてもらって、ファンになってもらって、継続的な関係を築いて、っていう関係人口的な話ってインバウンドにも応用できるし、よりパーソナルな強い関係性を構築しているガイドとゲストを地域との接点に活用したら、その先には観光での消費よりももっと大きなチャンスが広がってるなと。

その地域に滞在する時間ををいかに楽しんでもらって、いかに再訪してもらうか/友人・知人を紹介してもらうか、も大事だけれど、観光で来て頂いたその機会をきっかけにいかに中長期的な顧客との関係性を構築できるか。1度きりの売上でなく、地域としていかにLTV(Life Time Value)を最大化させるか。こんな観点で観光を捉えると、そこで最も価値発揮できるのが全国通訳案内士なのではないかと思ったのでありますー。

ま、しらんけども。

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