銭湯は適温だった
銭湯が熱い 其の壱・弐でも触れましたが、僕が家業の銭湯を継ぐうえでこんな変化をつけようとした。
”銭湯からSENTOへ”(短期)
”全ての人に開かれたサードプレイスへ”(中長期)
ゲストハウスを開業し、”INDOOR ONSEN”推しの宿とすることで、外国人ゲストの満足度向上には一定の効果があったのかなと。誰しもが真っ赤な顔して熱かった!でもVERY relaxingだっ!!と言ってもらえた時は、よしっと思いましたが、一方で弊害も出てくるのです。
誰がために銭湯はある?
家業のゆうとぴあ稲荷湯では、開店の午後2時半が近付くと常連さんが列をなし、オープンするやいなや我先にマイロッカー・マイカランまで足早に駆け抜ける。
昔ながらの銭湯とはご近所さんのための場所なのです。彼らの集いの場所なのです。
そんなところに突然外国人が来たらどうでしょう。
体を洗わず浴槽へダイブ
大声で会話
体を拭かずに脱衣場へ出ちゃった結果、床はビッショビショ
そりゃ面白い訳がありません。
だって、穏やかな日常が邪魔されたのだから。
結果
常連さんが減りました。
その時 息子はどう出たか
その辺はある程度織り込み済みではありましたが、愚息の暴走によって家業によろしくない影響を与えられたその道40年の父は面白くありません。
そこで僕はこう伝えました;
- 今後10年を見据えた時、今の常連客に依存した商売を続けるのは危険
- 既存の需要(半分以上が常連客)をいかに維持するかではなく、新たな需要・新規事業の創出に頭を使うべき
- 今の段階で手持ち資金をもとに銭湯を改装し、地元民の新規需要を掘り起こすのは投資対効果が高くないので、代わりに宿2号店を始める
- 2号店を始めれば、銭湯への地元民以外の追加需要と、より強固な収益源の獲得が可能になる(多分ね)
- だから向こう3年は宿業に注力する
とりあえず銭湯継ぐとか言っておきながら宿ばかりに集中している妥当性を説いて本題へ・・
- だから銭湯の売上が一時的に減ることは我慢してほしい
- でも大丈夫。全部織り込み済みなので(息子の強がり)
- 宿2号店が安定したら銭湯の改装をして、全ての人に開かれたサードプレイスを作りましょう(ここはホント)
- なので借金の保証人になってください(息子の本題1)
- そして実家を担保に入れさせてください(息子の本題2)
客が減っても当然です、って態度にはイラっとされましたが、最近はやってみなはれとなったのか、特に何も言わなくなりました。(あきらめ?)
よしまずは宿業を頑張ろう。
そして銭湯でさえも地元民・外国人・その他誰でもリラックス空間を共有できるような場にしよう。
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