ゲストハウスって薄給なんでしょ〜とか、モラトリアム期間の職場だよね〜なんて聞いたことあります。いやいやいや、全然ありですよって思うんですが、結局は本人次第です。
でも
いかにモチベーション高く、働きがいある職場にするかってのはこちらの責任だし、それだけではなく金銭的にも胸張れる額を出したいし、キャリア形成のきっかけとして成長してもらいたいがどうすれば?と悶々とはするものの、まだまだ道半ばでありまして。
目指してる職場を実現するための給料体系とは?、と日々考える中で、これ良いなと閃いたので、またまた給与体系を変えようかと考えています。
今の給料体系
固定 + インセンティブ(稼働率・顧客満足度) + 新規事業売上%
今はこんな体系になってます。宿業の性質上、売上/稼働率と顧客満足度の両方を高く維持するために、インセンティブの部分で頑張った分はリターンする。
一緒に働いてもらう仲間には宿業だけで終わらず、自分が好きなこと・やりたいこと・得意なことを価値に代えるための複業/新規事業を担ってもらうことを推奨してて、リスクヘッジの固定収入を得る場を宿としながらも、新しいチャレンジを通して活躍の幅を広げるってのが今の体系なのだけど、まだ何かできないかなーと。
改善できないかと考えてることは大きく3つ。①自発的に宿業を経営してくれるスタッフを増やすにはどうしたら良いか。(リーダー育成)②宿のオペレーション負荷をどれだけでも軽くして、複業/新規事業に充てる時間を増やす(各自のキャリア形成)、③宿業やってる以上は働いてる側も旅・新しい刺激を受ける機会は必要だけど、その機会を増やす(労働環境の改善)。
2019年 – 2020年の年末年始
2018年 – 2019年の年末年始、cup of teaは4日間宿を閉めました。お風呂の繁忙期でもあるし、お正月くらい休もうよってことで閉めました、出せば間違いなく満室になるとは分かっていたものの。。
が
今年は一緒に働いてる2人から年末年始に営業したいとの申し出があったため開けることに。
僕は休みたいので、この際全てを2人に任せてみることにしました。
売値、売方、営業時間、掃除、接客方法、イベント、その他諸々(全て)。
全て任せる代わりに売上の6割を通常の給料とは別に支払うことで合意した結果
4日間ほぼ満室になりました。
満室にするだけでなく、サービス面でも年末年始の特別な日を高山で過ごすゲストにぜんざいやら祝い酒を振舞ったり、イレギュラーな営業時間の飲食店をリサーチしたり。一方で自分達の負担が増えすぎないオペレーションの工夫もしてくれた結果、(多分だけど)、win-winとなったのでした。
これ 良いなと。
完全に任せるって良いなと。
ゲストハウスの新しい給料体系を考えてみた
基本形の固定 + インセンティブ(稼働率・顧客満足度) + 新規事業売上%は崩さず、年間を通して設定する売上目標を上回った額(グレーの部分)、これをお金/休暇に変えてはどうかと。
例えば年間売上が365万円(1万円/日の売上)で、予算に対して15万円上回っていたら、15日分をスタッフに任せる。休暇取らずに働く!であれば、その分の売上はスタッフに。15日休むんだったら休む。(2019年の実績でいうと12日分くらいでした。)
僕としては必要としていた金額は得ているので、後はスタッフのやる気向上のために利用する、ってどうだろう!?と。
できることは まだまだ あるはず
宿の運営を日々続けながらも、仲間の労働環境を改善していくのが僕の役割だと考えていますが、上には上がいる訳で。
金沢のgood neighbors吉岡さんは社員に自分の給料を決めてもらい当事者意識を高めてもらう、乗鞍高原のゲストハウス雷鳥藤江さんはベーシックライフなる考え方のもと、新しい働き方を提唱している。
ゲストハウスってここ10年で流行りだした業態で、そのほとんどが旅と深く関わる人生を歩んできた方が経営しているせいか、働き方も実に多種多様です。そんな中で先の2人に置いてかれないようにと考えてはいるもの、宿単体ではできることの限界も感じていて。
それでもcup of teaで働きたい!と思ってもらうには権限を与えるとか、visionドリブンにするとか、あーでもない、こうでもないと日々1人悩む訳であります。
考えれば考えるほど、お金で解決することが難しいなと思う反面、それを言い訳にしてお金の部分で甘えてはいけないとも思う。
うーん。 つまり答えはありません。
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