地域の中で生きていく商いのあり方について考えてみる

まちづくり

値上げを見送ったことに対する”お互い様やでなぁ”

10月からの消費税増税に向けて銭湯組合でも値上げの是非について年初から協議してきた。
結果として、岐阜県では現行の大人420円から460円の値上げが県から承認された。



高山市内では色々あって値上げは行わず、現行通りの420円に据え置く結果となった。増税に伴い事業者は2%増ではなく、25%の税負担増なので結構痛いんですよ、これ。

10月からの価格は据え置きます!に対する常連さんの一言;

そっちも苦しいけど僕らも苦しいでなぁ〜、お互い様やなぁ。

常連のおじさん

あなただけが苦しいのではない。自分達も苦しいのだというこの言葉。
そう、地方は苦しい、多分これ現実。

インバウンドブームに沸き立つ飛騨高山、そんな高山は経済で潤ってる!なんてのはほんの一部。その他は人口減少・高齢化・過疎化に歯止めがかからない状況のまま徐々に、しかし着実に死に向かっているよね、っていう現実を見て見ぬ振りしてるのが本音なのではないでしょうか?

そんな中でビジネスするってどうやってけば良いんだろ〜と番台で考えてみました。

”内”と”外”でメリハリをつける

これが現段階での一旦の答えです。

地域に向けては「利益」を最優先として考えるのではなく、「地域の利」を最優先事項として事業を営む。
「利益」を望まない訳ではないですが、限りなく最後にもってくる。どの世代に対しても開かれた場所として現地化(ローカライズ)を進め、地域に必要とされる場所作りを意識する。

一方で地域の”外”からは利益を確保できる事業に整える。ビジネスとして考えても高齢化・人口減少に歯止めがかからない”内需”からではなく、”外需”から利益を確保するのは間違ってないのかなと。
これは人口減が続く国内観光客だけではなく、これからも増え続けるであろうインバウンドも外需として捉え、確実に取り込んでいくことでもある。

これからは”内需”に対しての付加価値はお金に乗らない部分で発揮して、いかに地域にとって必要とされる場所に育て、生活の一部に溶け込ませるかを僕らの勝負とする。
願わくばその結果、地域との繋がりがより強固になって、例えば外部からの参入障壁として機能すれば良いなと。生き残りをかけた差別化は機能ではなくコミュニティ形成力でつける。

外需からは機能も含めた”価値”を提供することで正当に利益を得る。

と 割り切ってみるとサービス・プライシング・プロモーション等々の方向性が見えてきました。

地域を向きながらも発展できることを証明する

cup of tea1号店は内需0:外需10の事業なので売上・利益を優先する。
銭湯は内需8:外需2で、地域の利を優先する。
cup of tea2号店は宿としては内需0:外需10なので、そこでは売上・利益を最優先としながらも、宿機能以外では限りなくハコをローカライズすることで地域の利を生み出していく。

こうして売上・利益は諦めずともコミュニティ貢献できる場所作りを進め、正直な商売をして、しっかりと繁栄していけることを証明していきたいなー



お好み焼き屋の常連おばちゃんと話しながら思った訳であります。

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